3000度のアトリエ

2019年12月16日

【評論?】チャージマン研!をヒーロー物として観ない


この記事は『Cha-KEN Advent Calendar 2019』に参加しています。
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こんにちは、今回記事を書かせていただくkeiと申します。
最新流行のブログではなく、時代遅れのホームページという逆張りにも程があるやり方で 「チャージマン研ってヒーロー物ではないのでは?」とこれまた逆張りな主張を書かせていただきます。



チャー研のような、所詮ヒーロー物の起承転結は大体以下のようになっています。

問題発生(起)問題に苦しむヒーローor関係者(承)元凶の悪役とバトル&勝利(転)問題解決(結)

ここで私が重要視したいのは転のバトルではなく、承のヒーロー達が問題に苦しむ部分です。
この部分で悪役の悪行を見せたり、悪役の作戦に苦しむヒーロー達を描いたりすれば 悪役を倒した時のカタルシスを上げることができます。
只々ヒーローと怪獣が闘えばいいってものではないです。レッドファイッ!
チャー研でも、研一家や一般人がジュラル星人の作戦に苦しめられるシーンが存在しますね。
なので倒した時のカタルシスが上が…うーん?

チャー研の悪役、ジュラル星人はよく「回りくどい」「弱い」と言われます。
その回りくどさのせいで地球人には大した被害を出せないし、 研には結局は無抵抗にボコボコにされるし…
カタルシスなんてありません。 ヒーロー物の悪役としての役割を果たしていないわけです。
(勿論例外もあります コロを殺す『捨て犬コロ』とか、研が大ピンチに陥る『危機一髪!』とか)
ヒーロー物のカタルシスを捨ててまで、何がやりたかったのか?
私が考えたのは、「初めからヒーロー物として作ってない」ということです。
ジュラル星人という便利な設定の詰まったトリックスターと、物語を上手いこと着地させてくれる研達を使ってなんか面白い話を作ろう、としたのではないでしょうか。

ジュラル星人を利用した、ヒーロー物からはかけ離れた展開の回は多く存在します。
シンデレラのパロディをしたり(シンデレラの少女)、モンスターパニックもどきをしたり(塔上のキャロンを救え!)、「ジュラル星人の作戦が地球人の悪人によって台無しになる」という他のヒーロー物ではまずありえないシチュエーションが出てきたり(ハイジャックをやっつけろ!)…
これらの回はヒーロー物としてはおかしいですが、どれも面白い発想で作られた回です。
つまり、チャー研はエンターテイメント(とりあえず面白いもの)として見るべきアニメなのかな、と思っています。

ちなみにヒーロー物として面白いアニメが観たいのなら同じナック制作の 「アストロガンガー」をオススメします。
これを見れば何となくチャー研がヒーロー物ではない事を感じられるんじゃないかなぁ、 と思います。(終)

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